タルタロスのファンブログです公式とは一切関係ありません*お手数ですが初めてお越し下さった方は『始まりの挨拶』を一読し、納得なさってからご観覧下さい。
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わグルま!という別ゲーにて、TRPGを作ってみたので
タル&わぐでの仲間同士でプレイングを出してもらい、小説化してみたものです

そのためタルタロスとは一切関係ありません・・
作成当初「僕・・これを書き終えるまでブログ更新しないんだ・・」
などとフラグを立ててしまったので、取りあえずこれを出し切れば普通にタル記事が書けるぞ―!
な状態です。

近い内にピクシブには出したのに、此処にはまだUPしてないミルタソマ出すんだ!(ぐっ


骸人魚の子守唄 OP【小説】

参加者(5名)*マスター含 他友情出演:リヴェ
参加者名:参加娘名

・フゲ&ソーマ【NPC:シナリオマスター】
・クロード&ティシマ
・僥倖&クロモド
・シレント&ピータン
・千守&エトリ

シナリオ:骸人魚の子守唄

inヘルオード【浸食時間】

「えへへ…今日は大量です。ご主人喜んでくれるかなぁ♪」
うきうきと尻尾振りながら歩くリリムの耳にガシャリとガラスの割れる音が聞こえ、思わず立ち止まる。

「ふぇ…ガラスの音?」
振り向いた視界にちらりと映るは宙を舞う魚の姿。
月を背に舞うその姿は何処か優美でもの悲しい。
しかし同時にプン…と香る臭いは水に膨れ、腐敗した魚のそれを思わせた
「Σきゃあああ!?」
宙を舞う魚に気を取られ、注意が散漫になっていたのであろう
横からの強い一撃にリリムの小さな体は吹き飛ばされ、ガシャンとガラスの水槽を打ち砕いた。
いつの間にかリリムを取り囲むように置かれた水槽からどろりと水があふれ出し、ガラスで傷ついたリリムの血と混ざり合う。

「や…やられ…?ふぁ…いやああああ!」
自身を突き飛ばした獣の殺気を帯びた瞳と目があい、落としてしまった荷物を気にかける余裕などなく必死に逃げまどう。
「ぅわああああん!ご主人様っ!ご主人様ぁああ!!」
びしゃりと足元で水が跳ね、腐敗臭が一層強まる。
ゆらゆらと響く魚の歌を背に聞きながらリリムは己の意識が少しずつ薄くなっていくのを感じていた。







「「魔界って平和だよねー」とか、「だって、魔王様が魔王様だし」
と言うのは良く聞く言葉だけど…実は魔界ってちゃんと魔界らしい所もあるらしいんだ…!」

ぐっ、っとにぎりこぶしに力を込め、少し興奮したように話すのは堕天使と獣人族のハーフであるフゲだ。
実際興奮しているのか、聞いて聞いて!と言わんばかりに耳がわくわくと忙しなく動いている。
「ほら、そもそも僕ら転生悪魔って魔王様の代わりに魔界の秩序を守って下さいとか、そんな感じの話しもあったじゃない?だから、事件があったら…解決するのも立派なお仕事になるよねーって」

「事件って、なにかあったかな?」
こくん?と、軽く首をかしげて尋ねるのは皆のお母さん的存在の堕天使でもある僥倖。
堕天使らしく細身の体と、優雅な物腰が綺麗な好青年だ。
ちなみに今机の上に広げられているお菓子は全て僥倖の作品である。

「これではないか…?さっき受け取っていた魔回覧板に載っていたが」
まだ暖かさを残したお菓子をパキンと噛み砕き、吸血鬼のクロードがトントンと魔回覧板を叩いて見せた。

「『…緊急連絡! 最近浸食の時に配下の娘達が獣に襲われて怪我をしたという報告が多発しております。一見害のなさそうな兎や子猫、空を泳ぐ魚に狼のような獣が目撃されており、転生悪魔とその配下の娘様方には外出時なるべく一人にならないよう、注意を呼び掛けております。』…これ?」
ひょいと手を伸ばして魔回覧板を受け取ったのはおにぎり堕天使の千守だ。
ぴら、とページをめくると襲われたと報告されている場所のリストと地図が入れられていた。

「獣って言うと森とかのイメージだったけど、意外と町中が多い感じ…?ヘルオードに集中してるね」
千守の後ろに置いてあったエッグ宝箱からひょこっと手を伸ばしリヴェが指摘する。

「そうなんだよ!」
よく言ってくれた!と尻尾を膨らませフゲが机を叩く。
「ヘルオードって言ったら、浸食時以外でも探索に家の子追い出したりする所じゃない?それなのにこんな風に『危険ですよー』って言われるのは困るんだよね。家の子が怪我とかしたら嫌だもん!」

だ・か・ら…! と、気合をため、だん!と机に足を置いてもう何も怖くないのポーズを取るフゲに、僥倖が「メッ」と軽く呟く。
「あ、ごめん。…でも、だから!こういう時こそ僕ら転生悪魔が力を合わせて秩序を保つべきだと思うの!だって自分の所の子が襲われたりしたら嫌じゃない…!」
ぽん、と素直に椅子に戻って力説するフゲに僥倖はくすりと笑って同意を示す。

「うん、確かにヘルオードは出かける子が多いだろうし…家の子が怪我をしたらって思うと…心配にもなるよね。」
自分に仕えてくれている娘達の笑顔。それは今が幸せな証。その笑顔が不条理な危険にさらされるなどぞっとする。

「身内で襲われた娘達はいないようだが、被害件数は日に日に増えているようだし油断は出来ないな。だが逆にこの被害件数の多さは場所の特定には役立つように思えるぞ。」
くぃ、と眼鏡を押し上げ千守の持っている魔回覧板に目を向ける。
その視線を受け、改めて魔回覧板へ目を通すと、なるほど。確かに同封されている地図に付けられた印はほぼ1か所に集中していた。

「表通りから少しずれた…裏通り…って程奥でもないねー。なんか中途半端な位置が多い感じ…?」
はい、と皆に見えるよう魔回覧板を机に置く。
「この書き方だと、一人じゃなければ襲われない…?」
ふわりとローブをなびかせリヴェも机に載せられた魔回覧板に目を通す。

「で。どうしよう?皆一緒に来てくれる?」
行く気満々の表情で此方を見る瞳に三者三様に「しかたないなぁ」と笑いをもらす。
…こうして彼らの初探索、ヘルオードの人魚探しは幕を開けた。

人魚を見つけ出し、娘達の安息を守れるか、それはこれから紡がれる物語。








「…ちょっと、ちょっと、そこのあなた…!」
「ふぁ…?」
涙でくしゃくしゃになった顔を上げたリリムの目に映ったのは金の髪をなびかせたサキュバスの女性。
「あれ…私?」
「私?じゃないわよ。あなた何こんな道端で倒れてたの?…腕怪我してるじゃない」
まったく…と言いながらも優しく傷口を拭いてくれる手の暖かさに思わず涙がこみ上げてくる。
「ふぇ…っ、やら、やられてしまいましたぁ…」
ぐすぐすと泣きじゃくりくるリリムを宥め後にした道の奥…ぱしゃりと小さく水が跳ねた。

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