タルタロスのファンブログです公式とは一切関係ありません*お手数ですが初めてお越し下さった方は『始まりの挨拶』を一読し、納得なさってからご観覧下さい。
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以前タル内の友達からお話し書いてるなら読んでみたい!
みたいな事を言われたので、一部そっと提出してみます。

注意点として
*この記事のお話しはタルタロス関係ありません!
*オリジナルです!
*何処か心にもやっとしたものが残るよう、わざとアンハッピーエンド!


等酷いものとなっておりますのでご注意ください。

イメージはありふれた絵本の物語
オリキャラの女の子が持っていた絵本に出てくるお話しを書いてみたものです。

まっしろに、まっしろに
   どこまでもまっしろに




むかしむかし、一つの国がありました。

その国は色とりどりの花にあふれ

人々はこの国が大好きでした。



この国を治めている王様は心優しく

人を疑う事を知らない、とても純粋な人でした。

しかし、この国の人々は誰も王様を騙そうとは思いません。

皆、王様とこの国が大好きだからです。



この国にはとても賢い大臣と

花を愛する美しい魔女が居ました。

2人は王様を良く助け

それにより国はますます豊かに、美しくなってゆきました。







ある日一人の旅人がお城の前に倒れていました。

心優しい王様は旅人を優しく迎え入れ

暖かな食事と寝床を貰った旅人はみるみる元気を取り戻しました。



元気になった旅人はお礼にと王様へ一つの箱を手渡します。

「ありがとう」

そう微笑む王に旅人はこう言いました。

「王様、この箱には貴方の持っていないものが入っています。」



旅人が立ち去った後、不安を感じた大臣と魔女は言いました。

「「王様、そのような不気味な箱は捨てて下さい。」」

しかし王様は言いました。

「人の好意は無下にするものではないよ。」



優しい王様の微笑みに2人はそれ以上何も言えませんでした。

そして、その不安は真実となり

その日から王様の言動は一変して行ったのです。

優しかった心は汚れ

さしのべられていた手には剣が握られるようになりました。



豹変した王の様子を嘆いた大臣と魔女は

あの箱に入っていたのはなんだろう、と考えます。

大臣は王様を諌め、魔女はその間に箱の中身を確かめます。



箱の中に入っていたのは『猜疑心』

人を信じる事が出来なくなった王様は心休まる暇がありません。

今も大臣がこの国を乗っ取ろうとしています。

これはたいへん、ばっさり、どすん。



戻って来た魔女は倒れている大臣を見て叫びました。

「なんて事を!!」



青ざめた魔女を見て王様は答えます

「全てこいつが悪いのだ。」

魔女は王様へ答えます。

「悪い人など居ないのです。

いるとするなら今の王、昔の王様へ戻って下さい。」



魔女の言葉を聞いた王は大激怒。

魔女は静かに言葉を続けます。

「信じる事を思い出すのです。

それが出来ぬのならば、この国は滅びてしまうでしょう。」



「お前もこの国に呪いをかけるのか!!」

怒った王は剣を魔女へと打ち下ろします。

ずっぱり、ばさん。

舞い落ちたのは無数の花弁。

残った花弁を踏みつけて王は何度もつぶやきます。

「やはりだれも信用できない。」







王の手を逃れた魔女はこの国の行く先を憂い溜息を付きます。

長く使えた王と国、このままにしておくわけにはゆきません。

魔女はありとあらゆる手を尽くし、王に正気を取り戻させようと頑張ります。

しかし、その思いは届く事無く

国はみるみるうちに滅びの道を歩んでゆきました。



もうこの国に笑顔が戻る事はありません。

町はぼろぼろの廃墟となり

未だ残る僅かな民も、病気と飢餓に苦しんでいます。



壁が崩れ、血のこびりついた玉座の上で王は頭を抱えます。

ずっと様子を見ていた魔女は打ちひしがれた王を見、

いてもたってもいられなくなり、再び王の前へ姿を表します。



「王よ、可哀相な王よ。

もしあなたが信じる心を取り戻し

再び私を信じてくれるなら、又私はあなたと共に参りましょう。」

王は少しも動きません。



「疑う事をやめるのです。

さすれば時はかかるとも、この国に又笑顔が戻るでしょう。」

王様はやっとやっと頭を上げ、魔女へと問いました。

「私は変わる事が出来るのか?

 又愛する事が出来るのか?」



「えぇ!えぇ!できますとも!!」

魔女は王に近付き微笑みます。



「いいや、無理だ。私にそんな事は出来っこない!!」

王の悲痛な叫びと共に魔女の体は二つに分かれ飛びました。

「私は王だ、だがもうここに国は無い。

  私は人だ、何も出来ない、ただの人間なのだ!!」

王は叫び、自らの首を掻き毟ります。

王は既に人だけでなく、自分をも信じられなくなっていたのです。



その様子を地に倒れ伏した魔女の瞳が見つめます。

「可哀相な王様、あぁ、かわいそうなおうさま…

魔女の瞳から一粒の涙がこぼれ、涙は白い花となりました。





その花は瞬く間に広がり

王を、魔女を、城を、街を、人々を。

全てを飲み込み咲き乱れ、一瞬のうちに国中を白く埋め尽くしたのでした。







むかしむかし、一つの国がありました。

その国は美しい白の花が咲きほこり

終わりなく広がる白の光景を見た人々は口を揃えて言いました。

「あぁ、なんと美しい国だろう。

       なんと美しい国だろう。」
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